やーこばなし

露出狂に出会ったり、カツアゲにあったり、等速で動く点Pを逆恨みしたりする話などを書いてます。

2025年03月

急な雨の中、視線を感じ振り返るとビニール袋を被り頭以外の全てを犠牲にして雨に濡れるオヤジが佇んでいた。傘無き同志に敬意を示し、私は静かにオヤジに頷きその場を後にした。帰宅すると私のズボンに何故かコンビニのビニール袋が挟まっており、尻だけが水害から逃れてい ...
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近所にすぐ他人に悪態をつくオヤジがいるが、先日そのオヤジが茂みの中で猫を甘々に甘やかしている現場に遭遇した。私とオヤジは無言で見つめ合った。我々の間に、猫の喉を鳴らす音だけが響いた。オヤジが何かを言おうと口を開いた瞬間、防衛本能から反射的に「ネコチャン……」と ...
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【警察を名乗る者に声をかけられ危なかった話】バイトの休憩中、店の裏庭で休んでいたところ塀の向こうで近所のオヤジ達が口論を始め、犬の散歩中の青年が仲裁に入った結果、犬までもが口論に参加し始めた。僭越ながら、塀の陰から私も犬の鳴き声で参加した。割とバレぬ事に ...
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【突然紙を渡されても不用意に開いてはいけない話】小学生の頃、班の仲間の良いところを一人一つずつ紙に書き渡すという授業が突然行われた。真面目な生徒橋本くんに集まった良い所は「真面目」「優しい」「平等」「気が使える」と、非常に的を射ていた。期待に胸を躍らせ自 ...
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【ノロウィルスと猫への影響】療養中、猫達は常に私の側にいてくれた。たまたま流れてきたショート動画で「猫は心配すると、いつもより近くにいてくれる」というものを観た。愛おしさが止まらなくなり、撫でようと振り向いたところ、猫かどうか怪しいものが積み重なっていた ...
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【怪しいセミナーに誘われなかった話】アルバイト先でマツ毛美容液をスネ毛に塗布していたところ、勤務仲間の一人が怪しいセミナーへの勧誘を行っていた事が発覚した。私以外の全員に。何故、私を誘わぬのか。直談判しに行った。勧誘の者は「自分から来るとは……」と、絶望 ...
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【逃げようとして危ない目にあった話】私は道で足を攣り、一人孤独に苦しんでいた。しかも、私の苦悶の形相が睨みつけたと誤解されヤンキーがこちらに近づいてきた。ひとまず殴られぬよう昔テレビでやっていた護身術の「傘を相手に向けて開き盾にする」というのを実行し時間 ...
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【コンビニで身の危険を感じた話】アルバイト中、コンビニだというのにレジで「スマイルください」と言われた。ご要望とあらばと、出来うる限りの笑顔を向けた。数秒見つめ合った後、客は満足したのか何も購入せずに退店していった。上手く笑えていただろうかと休憩室の鏡の ...
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【猫の首輪でトラブルが起きた話】新緑の季節、心地良い鳥のさえずりを聴きながら公園でビール缶を片手に伸びをすると、顔をおにぎりの要領でぎゅっと握ったような猫と目があった。驚いてビール缶を落とした。猫は目をひん剥き缶と私を交互に見つめ「あ゛ーー‼︎ ありゃあり ...
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【パーカーが原因で事故が起きた話】教室でパーカーの前後を間違え頭から被った為に、フードが私の顔面を覆い視界が塞がれた。時を同じくして、ヤンキーが私にブチギレながら教室に入ってきた。「おまえ、顔貸せよ」と、私の肩にヤンキーが手を置いた瞬間、背中だと思ってい ...
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