屋根裏から何らかの足音が聞こえるようになり、父に対策をとるべきではと何度も訴えていたところ、ついに父が
「アリエッティがいるんだよ」
と、現実逃避をし始めた。
アリエッティにしては足が4本くらいありそうな音である為、遭遇した際は一気にホラー展開と化す事だろう。
※アリエッティ予想図
私の中でうっかり夜中に遭遇したくない類いの上位を占めた。
確認の為、屋根裏を見ようと父が登ったが、野生のアリエッティがやすやすと人目につくはずもなく、結局何も見つからなかった。
ネズミならば猫の毛を撒いておくと良いと聞いたことがあるので実行しようとしたのか、屋根から足だけ見えている状態のまま
「うに 毟って!!早く!!」
と、父から唐突に愛猫の うに を毟るようにとのお達しが発令された。
うにの危機である。
正しくは
「ブラッシングで毟った うに の毛を早急にこちらへください」
という意味であるが、私がよく言葉が抜けるのは遺伝であると知った。
うにと父の確執は深まるばかりである。
二階でまどろんでいると、一階から
「うにー、うにー。あぁ〜……」
と、父がうにを呼んだがスルーされた声が聞こえた。
もはや、見なくても音声のみで状態が分かるのも凄いなと思った。
相変わらずアリエッティが駆け巡っているので、そろそろ対策を練りたいところである。
コメント