【勤務先で印鑑を押して危なかった話】


職員がミーティングの出席確認表を持って現れ、突然「偉い人の横に押印する際は横に傾けて押すように」と言いだした。

斬新な押し方だなと思いながら私は判子を構え身体を傾けた。
その際に力が入り「はい」が
「はん……」
と独特な返事となり、職員は突如奇妙な声を発しながらTV東京のバナナのように捻じ曲がる私の不気味な押印の儀式を直視する事となった。

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傾けるのは印鑑であり、偉い人の判子に対し紙面上でお辞儀を表する為であるという事を、私はこのとき初めて知った。

しかも、よく見たら肝心な判子も逆さに押していた。

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※迫力溢れる世界線の「はん」

私の印鑑が偉い人の横でアクロバティックな動きを見せつけている。
怒られるかと思ったが、目の前でいきなり捻じ曲がる不気味な人間だと思われたのか、以後 押印については何も言われなくなった。


【追記】
後に職員が私のアクロバティック押印についてグチりながら同期の田中の所へ判子を求めて現れたらしいが、田中は反骨精神を見せつけ判を逆さに押した。
しかし、「田中」が「中田」に擬態しただけであり、彼の訴えは気付かれる事なくそのまま会は開かれた。

軽く検索したところ、一部企業には2000年代からあったそうであるが、明確化されたマナーではないとの事であった。
しかも、偉い順に微妙に傾斜角も異なるらしいが、真横に判を押しストリートファイターのエドモンド本田の頭突きのようになるのはマナー違反であるとの事であった。

因みに私のアルバイト先ではこの職員が店長にも通さず突然言い出した事であった。
乗ってあげたいところではあったが、意図が掴めず申し訳のない事をした。
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【書籍】
アクロバティック押印はお控えください。
そして、三冊書籍が出てます。


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