その日、私は祖母が注文した夏目漱石の小説「こころ」を、代わりに受け取りに書店へと足を運んだ。

レジで書店員に伝えたが、何故かタイトルを誤り
「夏目漱石の「命」を頂きにまいりました」
と、腕に覚えのある刺客のような物言いになった。
そのうえ「祖母に頼まれまして」などと、聞かれてもいない情報まで口走った為に、命を狙い暗躍する謎の老婆の存在まで仄めかされた。

書店員は懸命に真顔を保とうとしていたが、店の奥で新聞を読んでいた店主のジジイが
「もう死んでます」
などと、わざわざいらぬ返事をした為に、書店員の努力は水泡に帰した。


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【追記】
まずはお礼
Xの方では「水泡」が「水疱」になり、書店員が精神的にヤケドを負っていたので、こちらでは修正した。
Xの方では修正が効かぬので店員には犠牲になって頂いた。
教えてくださった方々、有難う御座います。

本題の追加
書店員の最大の敵は、暗躍する老婆でも夏目漱石でもない。
この店主のジジイである。

混乱した書店員は
「おばちゃむ が……」
と、おそらく「お婆ちゃんが」と言いたかったっところを噛み、うちの祖母がギャルのPOPなアダ名のような呼ばれ方をした。

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ちなみに皆さんは夏目漱石の「こころ」を何と発音されるだろうか。
「ところてん」の「ところ」の部分と同じ発音が正解なのであろうか。
私は「寺田心くん」の「心(こころ)くん」と同じ発音である。

イントネーションで惑わせそうで、毎回「こころ」について話す際は
「あの、ほら、Kのやつ……」
と、濁しながら伝えている。
その為、一度友人に
「なに?カリウム?」
などと、元素記号についての質問だと誤解され、混乱を招いた。

【書籍】

こんな脳と言動が一致していない私ですが、皆さんの不安をよそに本が出ています。
電子書籍もあります。

◯最新作 変な猫エッセイ
「尻でカスタネットを奏でたら視線が刺さり震えたが今日も猫は愛おしい」
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◯一冊目 変なエッセイ
【猫の診察で思いがけないすれ違いの末、みんな小刻みに震えました】

猫の病院で起きたすれ違い、
カツアゲにあった話など、日常の不審者詰め合わせ。
愛猫の話もあり。

◯二冊目 変人達のレクイエム
【電車で不思議なことによく遭遇して、みんな小刻みに震えました】

変質者と変質者のマリアージュ
勿論電車の中での話以外もあります。
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