やーこばなし

露出狂に出会ったり、カツアゲにあったり、等速で動く点Pを逆恨みしたりする話などを書いてます。

カテゴリ: やーこ話

水面に揺れる夕陽を持ち帰ろうと、スマホのシャッターを押したところ、黄昏の空の下に頭に鳩を乗せ佇む異色を放つオヤジが映り込んでいた。幻かと思い肉眼で確認したところ、オヤジと鳩と目が合った。なにゆえ鳩と共に直立不動を貫いているのかは不明であるが、勝手に撮って ...
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前日の深酒が祟りアパートで頭痛に苦しんでいたところ、隣の住人の部屋から旧ドラえもんの曲「ぼくドラえもん」が爆音で流れ始めた。何の仕打ちだろうか。ホンワカパッパが私の頭を執拗に攻撃している。私はドラえもんに耐えかね、手土産を持参し頭痛薬が効くまで一時間程ホ ...
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愛猫が水は飲むが食事を少量しか摂らなくなり、トイレへ行く回数も減ってしまった。何を与えても少量しか食べず、病院へ定期的に足を運んでは獣医師と相談の日々を送った。そんなある日、ふと地域猫時代に食べていた物を与えてみたところ、食欲が徐々​に回復し、ついにトイ ...
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友人宅にて、御家族に混じり映画鑑賞し、感動のシーンに家族一同が感極まっていたところ、テレビの前を例の虫が横切っていった。阿鼻叫喚と化した。映画が感動の盛り上がりを見せるなか、我々も別の意味で盛り上がりを見せた。普段は穏やかな友人の祖母が「叩けーーーー!! ...
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尻にデキモノを抱え、私は細心の注意を払い電車に揺られていた。既に限界状態であり、姿勢によっては僅かな振動でも爆ぜる危険な状態であった。尻に爆発物を抱えていると言っても過言ではない。よくデスゲームなどで首に装着されるルールに逆らえば爆破される装置が、私だけ ...
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その日、私はザリガニに尻を挟まれ、アルバイト先のコンビニの控え室で弱っていた。ザリガニは無事であったが、尻だけでなく挟まれた拍子に木の枝に顔面を強打した。ザリガニについて思いを馳せていると店先からレジをしていたアルバイトの木村の困惑した声と、客の怒声が響 ...
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井筒という男子生徒のコートが校門の車輪に巻き込まれ門が動かなくなった。動けぬ本人の代わりに職員室へ井筒が挟まった事を告げに行ったが、疲れた教師たちの耳に対し「肛門に異物が挟まりました」という、とんでもない発言となった。職員室に戦慄が走った。その場にいた3人 ...
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本の予約をする為、意気込んで鼻息荒くレジの男性店員に声をかけたが、タイトルが「尻でカスタネットを奏でたら視線が刺さり 震えたが今日も猫は愛おしい」であった為に「尻でカス……」と、一番よろしくないところで噛んでしまった。鼻息の荒い客から出てはならぬ単語が出 ...
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気がついたら怪しいセミナーに参加していた。机に座ると、謎の石のようなものが一人一つずつ配られた。有難いお方の話を聞き流していると、「皆さんにお渡しした石を耳をつけてみてください。」と、何か実技に入っていた。「これは波動の石です。集中して、石と対話するつも ...
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高校生の頃、防犯セミナーに参加したが、司会者の胡散臭い中年女性とスタッフ他二人であり、参加者も私を入れて三人しかおらず、既に嫌な予感が漂っていた。痴漢にあった時のシミュレーションとして即興劇のようなものをやらされ、私は強制的に被害者役となった。痴漢役は精 ...
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イベントにて、バイト先で屋台販売するので客寄せの手伝いをする事になり、友人のマサルとオポポイと共に仮装をする事となった。やるからには全力で挑もうと思い、子供に人気である為「カービィーやる」と、申したところ「じゃあ、俺も」「オレも」と、カービィーの密度が高 ...
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幼少期、祖母の家でカメハメ波の練習に勤しんでいたところ、本日のおやつを告知するホワイトボードに「ゆでた まご」と、書き記されていた。当時山姥を履修済みであった私は震えた。おそらく「ゆでたまご」であるが、当時の私は山姥の恐怖から警戒を解けなかった。祖母は台 ...
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公園でたまたま居合わせた顔見知りのオヤジにツマミを貰い食べていると「それ鳩の餌だよ」と、言われ戦慄が走った。隣で少年を叱っていた父親の声が止んだ。私は平静を装おうと努めたが「どおりで鳩好みの味だと思いました」などと、鳩の味覚をもつ鳥よりの人間と化しただけ ...
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プールを終えて更衣室から出たところ、出入り口にいたビキニ姿のオヤジの存在に気を取られ、私は足を滑らせオヤジに向かい水平移動した。しかも、よく見れば水着でなく赤色の簡易な下着であり、私の前に更衣室から出た女性に見せつけていたようであった。自分の意思とは関係 ...
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3日前から右下腹部が痛み出し、虫垂炎だと放屁できぬという情報を聞いていたので隙あらば放てるか否かを秘密裏に確かめていた。連休で病院が軒並み休診の中、何とかやっている病院を探し出した。連日の寝不足で頭が回らぬ中、徐々に悪化する痛みに怯えつつ受付横に立ってい ...
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その日、私は「俺は客だ!」という客の啖呵を「俺は角田!」と、聴き間違え「自分は佐藤です」と名乗った為にブチギレられていた。随分情緒が不安定な角田だなと思った。相手も「客」という主張に対し、自己紹介が始まるとは思っておらず、脳内を整理する為に一瞬停止してい ...
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ある日、DMに「お前を見張ってるからな」という旨のメッセージが届いた。なので「私もお前を見ている」と、返信した。その日から返事が来なくなってしまった。いつも読んでくれている方からのメッセージだと思い、「見ている」と言ったのに相手のポストを見ていなかった事が ...
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昔、猫を飼う事ができず、代わりに頭頂部に付けるタイプの部分カツラを猫として可愛がっていた。当時を懐かしんで発明好きの友人に話したところ、再現したものを更に動くように手を加え誕生日に渡してくれた。しかし、当時に比べ カツラの技術が向上していた為に、生え際のリ ...
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暇なので自宅でティンカーベルになっていると、友人から中学生の息子と幼稚園児の娘を連れて寄るという知らせが入った。着替えるのが面倒な事と、ディズニーが好きと言っていたのでこのままで良いかと思い鏡に目を向けたところ、そこにはティンカーベルの姿はなく、足の逞し ...
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夕方、アルバイト先のコンビニで店長がミツバチの格好をしたまま物置に閉じ込められた。店長の奥さんに連絡しスペアキーを持ってきてもらう事となり、とりあえず一回店頭に戻ったがバイトの木村が男性客に怒鳴られていた。聞けば釣り銭を渡す際に木村が小銭を落とした事が怒 ...
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