やーこばなし

露出狂に出会ったり、カツアゲにあったり、等速で動く点Pを逆恨みしたりする話などを書いてます。

カテゴリ: やーこ小噺

近所のジジイが健康診断に行くことに抵抗し、逃走を果たした。老婆から手を貸すように頼まれたれ、ジジイのアル中仲間達と共に捜索が開始された。いつもの公園で酒でも飲んでいるのではないかと足を運ぶと、まんまと酒を飲んでいた。「なんだ、オレはまだ何もしてねぇぞ」何 ...
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狭い地域で個人経営のコンビニバイトをしていると暖かいお声がけを頂く事が多いが、この日はクーポンの期限も本人もキレているお客様が現れた。割引が効かぬ事に怒る客をなだめようと対話を試みたが「このクソ店員が!」「お客様のおかげです」反射的に褒められた時の返事を ...
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玉ねぎを切る際に、目が沁みる対策に目出し帽を被ったが、よく考えれば目の部分が開いているので無意味であった。魚を捌いていると、外出中の母から「トイレに行きたいから、すぐ扉を開けて」という電話がかかり、直後にインターホンが鳴った。急いで扉を開くと、そこには母 ...
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その日、私は祖母が注文した夏目漱石の小説「こころ」を、代わりに受け取りに書店へと足を運んだ。レジで書店員に伝えたが、何故かタイトルを誤り「夏目漱石の「命」を頂きにまいりました」と、腕に覚えのある刺客のような物言いになった。そのうえ「祖母に頼まれまして」な ...
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バイト先の児童館で子供の捕まえた虫を預かることになった。出勤途中、前方によく来館する子供が母親と歩いていた。「威嚇とかするけど、大丈夫だから!」「怪しい動きするけど、大丈夫だから!」「友達のたっくんは泣いてたけど!」と、子供が虫について力説しており、微笑 ...
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バイトで揚げたての天ぷらを期間限定で売る事になり、天ぷらが宙を舞う勢いで売れた。しかし、盛況の代償に客の待ち時間が長くなり、並んでいた客の一人が先頭に来るなり「おい!」と、こちらに声を荒げた。まずは挨拶をする事によって対等性を築くと良いと聞いたことがある ...
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アルバイト先のコンビニで、会議で使用する「クレーム対応」の資料を制作し10部印刷したが、見出しが「クレーム大王」になっていた。気を取り直しレジに出ると、新たにレジにクレーム一般客が現れた。大王でないクレームオヤジは「店長を今すぐに出せ」と宣った。店長など欲 ...
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電車内で酔っ払いのオヤジが悪態をついていたがバランスを崩し、通路の真ん中に立っているポールを軸に回転し突如妖艶な動きを見せつけた。しかも怒鳴っている途中でオヤジの旋回が開始されたので「あんたたちぃぃいいいっ!!」と、挑発的なスタイルで観客を煽る熟年のベテ ...
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昔、スーパーのバイトの面接を受けにいった。二人同時に行われるらしく、私は同じくアルバイト志望の青年の後に続き入室した。その際、面接官が履歴書に目を向けたまま「ドアを閉めてくださいね」と言ってきたので閉めたが、癖で鍵まで閉めてしまった。カチャリ……と、部屋 ...
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駐車場で私は電話でバイトの先輩に怒られていた。後から現れた見知らぬヤンキーが、停めていたバイクにまたがりスマホを弄り始めたところ、私の尻が空気の循環を開始した。「ブロロロロロロロロッ」とエンジン音にも似たそれが放たれた。ヤンキーが「!?」と、こちらに顔を ...
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オリジナルのTシャツを作ったが、製作会社に送る写真を間違えた為に、近所のオヤジの顔が印刷されたTシャツが届いた。勿体無いので着て通学していると、いつも学 生達にケチをつけてくるオヤジが現れた。毎回「恥晒しめ!親の顔が見てみたい」と言われるので、時短のため 「 ...
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アルバイト先のコンビニのミーティングにて「お客様に寄り添った発言をすれは納得に繋がるので、注意する際もそのように」という難易度の高い方針が掲げられた。ある日、サラリーマンが「紙パックの飲み物の端が凹んでいるので割引しろ」と、詰め寄ってきたので、店の方針に ...
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友人との待ち合わせ場所へ向かう道中、ナンパにあったかと思ったら恫喝だった。私は己をナンパする奇怪な人間が現れたと思い込み動揺し、「えぇぃやぁ〜」などと終始薄ら笑いを浮かべ、私の腕を掴んでいる相手の手も失礼のないように退かそうと試みた結果、撫で回した。余程 ...
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会議中、ハンカチで汗を拭いていると向かいの席に座っている役員の挙動が明らかにおかしい事に気がついた。訝しげに思いつつ、見つめ合ったままハンカチを広げ顔全体を拭ったところ、己の手に握られているものがハンカチではなく母のパンツである事に気がついた。挙動がおか ...
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夜にコンビニへ行く際、ここのところ近隣で不審者の動きが活発であることから母に「不審者は音に弱いから防犯にこれを持って行きなさい」と、渡された。銅鑼だった。近所に銅鑼を持った不審者が増えた。【追記】また別件で書くが、確かに最適であった。2回くらい役に立って ...
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コンビニ帰り、露出狂が現れ目の前で服の隙間からチラ見せをしてきたが、その横を土着の露出狂が一糸纏わぬ姿で自転車にまたがり、格の違いを見せつけ通り過ぎていった。そのあとを自転車の警官が続き、風のように我々を横切っていった。露出界の圧倒的強者の登場により、存 ...
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昼の12時頃に岩手の海へ行った。空いているかと思えば、小船の遊覧ツアー場にて組合の老夫がメガホンを構え「船長は! 朝8時から運転しっぱなしです! 1時間の休憩を頂きます!」と、船長が限界突破している旨が繰り返しアナウンスさていた。十分な休憩を与えなければ、恐ら ...
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バイト先のコンビニの事務所で店長の飼っている猫と休んでいたところ、苦情の電話がかかってきた。「買った商品が口に合わなかったので返したい」と、明らかに食いかけの商品を戻そうとしていたのでお断りしていたところ、膝から滑り落ちそうになった猫の爪が刺さった。「ア ...
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6:30朝、目覚めると声がアンパンマンのカバオに酷似していた。8:00喉にカバオを抱えながら登校。少しでも緩和させる為、母に水筒に白湯を入れて貰う。8:30学校にて、トイレでカバオのチェックを行う。「アンパンマァン……」個室から「え……」と声がした。9:00国語の授業の ...
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アルバイト先のコンビニは24時間営業ではないので閉店作業をしていたところ、突然店内の電気が消えた。何だか怖いのでラピュタ王の笑い声を発しながら店内を徘徊し出入り口の鍵をかけていると、背後に絶望した表情の客が立っていた。いつも閉店時間に現れる客であった。何故 ...
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