やーこばなし

露出狂に出会ったり、カツアゲにあったり、等速で動く点Pを逆恨みしたりする話などを書いてます。

タグ:危険

コンビニのアルバイトにて、勤務を終え田中とシフトを交代し、バックヤードで同期の木村に「忘年会についての連絡を田中と店長に返信したか」とLINEで訊ねると『田中は先ほど変死しました。念のため確認してもらえますか?』と、事件性の高い返事が来た。バイト上がりに田中 ...
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前日の深酒が祟りアパートで頭痛に苦しんでいたところ、隣の住人の部屋から旧ドラえもんの曲「ぼくドラえもん」が爆音で流れ始めた。何の仕打ちだろうか。ホンワカパッパが私の頭を執拗に攻撃している。私はドラえもんに耐えかね、手土産を持参し頭痛薬が効くまで一時間程ホ ...
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尻にデキモノを抱え、私は細心の注意を払い電車に揺られていた。既に限界状態であり、姿勢によっては僅かな振動でも爆ぜる危険な状態であった。尻に爆発物を抱えていると言っても過言ではない。よくデスゲームなどで首に装着されるルールに逆らえば爆破される装置が、私だけ ...
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その日、私はザリガニに尻を挟まれ、アルバイト先のコンビニの控え室で弱っていた。ザリガニは無事であったが、尻だけでなく挟まれた拍子に木の枝に顔面を強打した。ザリガニについて思いを馳せていると店先からレジをしていたアルバイトの木村の困惑した声と、客の怒声が響 ...
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電車でボックス席に座っていると、対面の席に座るオヤジがウィンクしてきた。随分愛想の良いオヤジだなと思い、ウィンクを返すと、今度は手を振ってきたので、こちらも手でハートを型取り応戦した。私のハートに被弾した事によって咽せたオヤジの目からコンタクトレンズが落 ...
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井筒という男子生徒のコートが校門の車輪に巻き込まれ門が動かなくなった。動けぬ本人の代わりに職員室へ井筒が挟まった事を告げに行ったが、疲れた教師たちの耳に対し「肛門に異物が挟まりました」という、とんでもない発言となった。職員室に戦慄が走った。その場にいた3人 ...
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本の予約をする為、意気込んで鼻息荒くレジの男性店員に声をかけたが、タイトルが「尻でカスタネットを奏でたら視線が刺さり 震えたが今日も猫は愛おしい」であった為に「尻でカス……」と、一番よろしくないところで噛んでしまった。鼻息の荒い客から出てはならぬ単語が出 ...
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気がついたら怪しいセミナーに参加していた。机に座ると、謎の石のようなものが一人一つずつ配られた。有難いお方の話を聞き流していると、「皆さんにお渡しした石を耳をつけてみてください。」と、何か実技に入っていた。「これは波動の石です。集中して、石と対話するつも ...
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幼少期、祖母の家でカメハメ波の練習に勤しんでいたところ、本日のおやつを告知するホワイトボードに「ゆでた まご」と、書き記されていた。当時山姥を履修済みであった私は震えた。おそらく「ゆでたまご」であるが、当時の私は山姥の恐怖から警戒を解けなかった。祖母は台 ...
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その日、私は「俺は客だ!」という客の啖呵を「俺は角田!」と、聴き間違え「自分は佐藤です」と名乗った為にブチギレられていた。随分情緒が不安定な角田だなと思った。相手も「客」という主張に対し、自己紹介が始まるとは思っておらず、脳内を整理する為に一瞬停止してい ...
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昔、猫を飼う事ができず、代わりに頭頂部に付けるタイプの部分カツラを猫として可愛がっていた。当時を懐かしんで発明好きの友人に話したところ、再現したものを更に動くように手を加え誕生日に渡してくれた。しかし、当時に比べ カツラの技術が向上していた為に、生え際のリ ...
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児童館のアルバイト中、私は絶命しかけの蝉に擬態していた。身を持って蝉が生きているか否かの見分け方を子供達に指導していたところ、引き戸が開かれた。新しく入った気難しそうな職員であった。しかも「ジジジジジジジジジジジジジジジジジジ」と、丁度床上で回転し、汗だ ...
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暇なので自宅でティンカーベルになっていると、友人から中学生の息子と幼稚園児の娘を連れて寄るという知らせが入った。着替えるのが面倒な事と、ディズニーが好きと言っていたのでこのままで良いかと思い鏡に目を向けたところ、そこにはティンカーベルの姿はなく、足の逞し ...
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空腹に耐えながら店が並ぶ駅前を歩いていると、「特売!」と書かれた店のカートに乗って自走する いなり寿司に轢かれた。砂漠の蜃気楼のオアシスで横っ面を殴られるような体験をするとは思わなかった。この惨事を目撃したカフェのテラス席でコーヒーを飲んでいたオヤジも大変 ...
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電車で吊り革を掴み揺られていたところ、前に座っているオヤジが割と大きめの声でブツブツと文句を言い始めた。「触らぬ神に祟なし」と、そのまま無視を決め込もうとしたところ、カーブに差し掛かり車両が揺れた。その瞬間、私の手はオヤジのなまざらしの頭皮に良い音をたて ...
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友人宅にて。着いて早々に友人に一歳の赤子を受け渡され私に凄まじい緊張が走った。ゴリラがケセランパサランを持つようなものである。赤子の安全について友人とは今一度話し合いたい次第である。私ならば決してゴリラにケセランパサランを預けたりなどしない。皆が見ていな ...
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ある日、尻に巨大なデキモノができ、刺激せぬよう ささやかに過ごしていたが、猫に高速タップされ病院へ行く事を決意した。最初は蚊に刺されたくらいであったので放置していたが、どうやら「粉瘤(ふんりゅう)」というものであった。粉瘤は、痛む上にこれ以上刺激を与えれば ...
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職員室にて、担任に家庭科で作った口中の水分が奪われるケーキを渡そうとしたが「身体中の水分が奪われますが、どうぞ」と、とんでもない兵器と化した。「僕、何か恨みを買うような事しましたか……?」と、担任が呟くと、担任の隣の席でスマホを没収した生徒を叱っていた教 ...
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その日、私は川沿いを歩いていたところ、突然現れた鴨によって執拗にズボンを突つかれていた。動くのも憚られたので、しばらく大人しく突つかれていると「ダメだよ、鴨に人間の餌あげちゃ。 危ないよ、動物には」と、見知らぬオヤジに注意された。おそらくパンか何かをあげ ...
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コンビニで勤務中、苦情の電話の声が細切れで聞き取れない旨を伝えようとしたが「申し訳ありません、お客様は細切れです」と、突然の死刑宣告の様になってしまった。怖すぎる店員になってしまった。お客様は「え…」と声を発し黙った。電話を代わりにきた店長も伸ばした手を ...
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